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一日一冊、本を食う

長年の積ん読本を読み切るブログ

秋元康『恋について——僕の知ってる二、三の事柄』

秋元康 - Wikipedia(1958生)

君たちの、実物大の恋に乾杯……。(p.3 巻頭言)

今、考えれば、ジェリービーンズなんて呼ぶほうが、お尻のあたりがむずむずしてしまうのだけれど、当時は、そんなことなど、ちっとも気にならなかった。(p.5 1973年*1のジェリービーンズ)

僕は、よく、ジェリービーンズの夢を見た。…
それは、いつも同じストーリーで、僕はずっと17歳のままなのに、ジェリービーンズだけが、逢うたびに齢をとっていくのだ。
同じ学年だったはずの僕たちが、やがては親子ほど、齢が離れてしまう。
僕h、自分だけがとり残されていく疎外感に言い知れぬ不安を抱いて、思わず
「ちょっと待ってよ」というのだ。
夢は、くり返し、そこで終わる。
「ちょっと待ってよ」と言った後で、僕がどうしたか、あうりは、ジェリービーンズがどうしたかは、わからない。(p.14)

僕たちは、こうして、どうでもいいことを哲学的に議論するのが好きだった。
正直なところ、僕は、その内容はどうでもよくて、難しい話をする時のジェリービーンズの唇にできる”しわ”がお気に入りだったのだ。
セクシーだと思う。
「ねえ、聞いているの?」(p.16)

ミッシェル・ポルナレツの『愛の休日』
「私、この歌、嫌い。
甘すぎるもの」…
ジェリービーンズのほうが、僕より、「甘すぎるもの」に対して抵抗があるのかもしれない。
ジェリービーンズは、ガムシロップ抜きのアイスレモネードのグラスを、手のひらの中で持て余していた。(p.17f)

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*1:15歳