一日一冊、本を食う

長年の積ん読本を読み切るブログ

【012】弘兼憲史『島耕作に聞くタフな「男」になる80ヵ条』1997年

三〇代、四〇代のもっとも難しい時期
本物の自信を求め出す。
だからこそ、あやふやな自信にしがみついてはいけないのだ。(p.16)

「まともな男」には、どこか野放図な部分が残されている
社会の枠に踏みとどまりながらも、けっしてそこに慣れきることのないなにか

男として飼い馴らされていくことを拒むなにか(p.20)

 島耕作の京都時代に一人の新入社員が登場する。池上徹という美術の才能豊かな青年だ。
 池上は人事本部の古めかしい体質に拒まれ、希望する宣伝事業部にはとうとう配属されなかった。彼は結局、本社のトイレに見事なヌードの落書きを残して退社する。それが池上の精一杯の抵抗だった。
 それから二ヵ月後、池上は広告美術のあらゆる賞を総なめにし、大型新人としてデビューする。マスコミに絶賛される彼の記事を、島やかつての上司や人事本部の人間は、複雑な思いで目にする。

 才能や若さを妬んだのではない。落書きひとつ残してせっかく入社した大企業を去り、初心を貫き通した池上の「強さ」に、島たちは複雑な思いを味わったのだ。(p.21-22)
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課長 島耕作(5) (モーニングコミックス)

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